マンションの売却を検討中の人に多い悩み。

安売りは嫌だけど、できるだけ早く売りたい」というのがある。

今回はこの悩みを解決しよう。

特に住みながらマンションを売却する場合、毎週末は購入希望者に物件の中を見せる内覧対応に追われることになる。金曜日に内覧の予約が入り、土日が潰れる生活がしばらく続くわけだ。

こうした売却期間が長引けば、精神的な負担が大きくなる。だから売却を早く終わらせたいと思う方はとても多い。

そこで今回の記事では以下の3つを説明する。

  • マンションの売却期間と値段の関係
  • マンションがなかなか売れない失敗パターン
  • マンションを早く売るコツ

ぜひ、この記事を参考にしていただき、マンションの早期売却を成功させてほしい。

マンションの売却期間と値段の関係

マンションを売却する前に、必ず売却期間と値段には関係があることを理解しておこう。

でないと、売れるまでの期間を読み違えたり、売出しの値段設定を間違えたりするからだ。結果、マンションの売れ残りや安売りを招く。

不動産の世界では、売主が焦って安く売却することを「売り急ぎ」、買主が焦って高く購入売ることを「買い進み」と呼んでいる。

売り急ぎは安売りに繋がるから注意しよう

マンションを早く売るということは、売り急ぎすることでもあるため、基本的に安売りに繋がってしまう。

例えば、早く売ることの代表的な売却に競売がある。競売はわずか2週間程度で入札が締め切られ、物件価格は普通に売るよりもだいぶ安くなる。

競売のように短い売却期間で安く売却される価格のことを早期売却価格と呼ぶ。

ハーリーハーリー

早期売却には、他に任意売却という方法もある。
任意売却についてはまた回を改めて詳しく説明するよ。

つまり、「早く売ること」と「安く売る」ということは、ほぼ同じことを意味する。これは不動産の世界では常識だ。

では、長い時間をかければ、高値で売却できるのかというと、そんなこともない。

不動産の売却期間は、3ヶ月程度というのが一般的だ

ハーリーハーリー

もし、3ヶ月以上経っても売却に決着がつかない場合は、原因をしっかり考えてみよう。
大体の場合、長く売れないマンションの原因は、売出価格が高すぎるところにあるよ。

マンションがなかなか売れない失敗パターン

マンションがなかなか売れない一番のパターンは、売出価格が高過ぎるというケースだ。

良い物件であっても売出価格が高過ぎると売れない。いつまでも売れ残ってしまう。

買主からすると、似たような物件は他にも多くあるため、スタートラインはあくまでも適正価格であることが重要だ。

特に、最近のマンション市場の傾向としては、不動産の査定額がかなり強気な価格になっている。

オリンピックに向けて、国内のマンション価格はまだまだ上がるという見方をする人が多いからだ。高く値段を付けても売れるだろうと、不動産会社は強気な姿勢で査定をする。

ところが実際、強気の売出価格は、やはりなかなか売却できないことが多い。今後、マンションの価値が上がることを期待して付けられた値段だが、それだけ購入費に余裕のある人が少ないのだ。

現在マンションの売却を検討中の人の中には、今すぐ売るべきか、もう少し待つべきか、売り時を迷われている人もいるだろう。

しかしながら、マンション価格はすでに普通のサラリーマン世帯では手が届かない水準まで達しているため、実はいつ転落してもおかしくない状況にある。

今後は仮にマンション価格は上がったとしても微増の範囲内。売却するなら、先延ばしにするよりは、早期の売却を目指したほうがお得なことを知っておこう。

ハーリーハーリー

今は売り出しの適正価格自体が十分に高い状態なんだね。
今後さらなる値上がりを期待して強気の価格を設定するよりは、今の適正価格で早く売却してしまうことが、もっとも高く売る方法といえるんだ。

今のマンション価格のミニバブルはいつ崩壊するか分からない。早く売却して逃げ切ってしまうのが賢い売り方だといえる。

マンションを早く売る3つのコツ

マンションを早く売ることと、高く売ることは相反することだが、全く不可能とは言い切れない。

コツさえ抑えれば、可能だろう。少しでも早く高く売るためのポイントとして、以下の3つを挙げておく。早期売却の鉄則ともいえる公式だ。

  • マンションの査定時に売却の期限を伝える
  • 適正な売出価格をつける
  • 広告は広く行う

マンションの査定時に売却の期限を伝える

マンションの売却では最初に査定を取る。不動産屋へ依頼して、あなたのマンションがいくらくらいで売れるのかを見積してもらうわけだ。

早く売りたいなら、査定の際、「1ヵ月後には売却したい」のように期限を、不動産会社へ明確に伝えておこう。

通常、不動産会社の査定では3ヶ月程度で売却できる値段という前提で価格を付ける。

しかしながら、最近では半年経っても全く売れないような高い価格を提示してくる不動産会社も増えている。

不動産査定で出てくる査定額は、残念ながら営業的な要素も含む。高めの値段を付けた不動産会社の方が、あなたも頼みたくなるだろう。

ハーリーハーリー

高い査定額には、「当社ならこんなに高く売れますので、当社に仲介を依頼してくれませんか?」という営業的なメッセージが込められているというわけだね。

その一方で、最初から売却に許された期限を明確に伝えておくと、査定する不動産会社の方にも緊張感が生まれる。査定額から営業的な要素は排除され、ある程度の現実味を帯びた数字を提示してくれるはずだ。

不動産会社に、急いで売らなければならないという意識が働くため、ダラダラと営業活動をするということが減る。結果、早く売れることになる。

なお、査定の際は、なぜ早く売りたいのかという理由もきちんと伝えておこう。理由とともに、「安く売りたくない」という意思をきちんと理解してもらってこそ、不動産会社の本気の営業を期待できる。

適正な売出価格をつける

マンションの早期売却。2つめのコツは適正な売出価格をつけるということだ。

売出価格が高過ぎると、誰の目にも止まらないため、売却がなかなか進まない。

周辺の物件よりも突出して高い売出価格は絶対に避けるべきだ。

不動産の査定を受ける前に、自分自身でSUUMOやアットホームなどのポータルサイトで周辺地域の相場を確認することをおすすめする。

自分のマンションと同じ条件で物件を絞り込んでいくと、似たような物件がだいたいいくらくらいで売りに出しているのか分かるだろう。調べるときは、面積や間取り、駅距離等の価格帯以外の条件で、自分のマンションと近い物件を絞り込んでみることがポイントだ。

ハーリーハーリー

実際の買主も、最初にSUUMOやアットホームなどの不動産ポータルサイトで物件を検索してから不動産会社に問合せをするからね。

ほとんどのポータルサイトでは、価格帯で絞り込む機能がある。価格帯の絞込機能でバッサリと切り落とされてしまうと、選択肢の一つにも入らない。

検討の選択肢から漏れないようにするために、適正な売出価格を設定する必要があるわけだ。

売出価格を決めるときは、不動産会社の意見を鵜呑みにするのではなく、ある程度自分でも高いか安いかを判断できるように準備をしておくといいだろう。

広告は広く行う

マンションを早く売るには、広告の展開方法が重要だ。

たまに、売却していることを近所に知られたくないため、広告をしないでほしいという人がいる。しかし、広告なしでは、早期の売却は不可能だ。

特にマンションは、同じマンション内の人が購入する可能性がある。なおさら近隣へのチラシが重要になる。

ハーリーハーリー

売却の依頼は複数の不動産会社を比較しよう。
広告宣伝にかけられる予算、また、広告の方法が不動産会社によって違うからね。

大手の不動産会社は広告費も十分にかけられる傾向がある。売却を依頼する際には大手の不動産会社も含めて、複数の不動産会社に査定して、どんな宣伝方法で買主を見つけるつもりなのかを質問しよう。

広告はアプローチする広さも重要だけど、質にも注意が必要だ。広告を見た人に興味を持ってもらうには、見せ方を工夫しなければいけない。

ネットに広告を出すなら、たくさんの写真や動画を載せておくと効果的だ。

チラシだと紙面のスペースは限られている。できるだけ写真を多く載せよう。写真は目を引くので、新聞や他の折り込み広告に紛れていても目立つ。

また先に写真を見せておくことで、購入希望者が物件を内覧したときに、元々抱いていたイメージとのギャップが小さくなるので成約しやすい。

内覧では、期待値と実際の落差が大きいと断られるケースが多いから、その落差が小さいほど、内覧の空振りが減る。

ハーリーハーリー

内覧の数は多いほどいいようなきがするよね。
でも成約に繋がりそうにない内覧をいくら増やしても意味はないよ。

空振り内覧が少なくなれば、少ない内覧でも早く売却が決まるようになる。

広告は広く実施し、広告内の情報量を多くすることが重要だ。

マンションを早く高く売りたい まとめ

以上、マンションの売却期間に着目して説明してきた。

マンションの標準的な売却期間は3ヶ月程度であることをもう一度覚えておこう。マンション市場は、今がほぼピークと考えらえるため、待たずに早く売却してしまった方が賢い判断だといえる。

早く売却するには「査定時に期限を伝える」、「適正な売出価格をつける」、「広告は広く行う」の3つがポイント。忘れず実践してほしい。